若松潮風®プレミアム アムールができるまで

2021年ブランド化した若松潮風®プレミアムに続き、西瓜の大玉『金色羅王』を若松潮風ブランドとして売り出すことになり、JA北九そさい部会、大玉西瓜班様とJA北九若松営農センター様と一緒に取り組むこととなりました。

ブランデング

北九州市は福岡県第2の政令指定都市です。工業都市のイメージが強いのですが、実は農産物も豊富で自然豊かな土地でもあります。特に若松区は古くから畑作が盛んな土地で、現在でもキャベツ、ブロッコリー、トマト、スイカ、とうもろこしなどを主力品目として生産しています。
特に夏場に採れるスイカは美味しいと評判で、小玉西瓜の『若松クィーン』をはじめ、昨年ブランド化した大玉西瓜の『若松潮風®プレミアム』は消費者からも人気の商品で、西瓜のシーズンになると、若松区にあるJA北九直売所『かっぱの里』では西瓜を求める人で行列になるほどです。

昨年、一新した『若松潮風®プレミアム』は北九州だけでなく全国よりお問合せをいただく人気の商品となりました。

その大玉西瓜に続き、2022年登場するのは黄色西瓜の『金色羅王』という品種はとにかく甘いのが特徴で、シーズン最高糖度が驚きの17度と西瓜の概念を変えるとさえ言われています。
若松農家の方がお世話になっている大迫種苗さんにより、苗を確保していただき2022年は本格的に栽培を開始することになりました。しかし通常のスイカ栽培と違い作るのが難しいと言われているこの品種。格別なおいしさと希少感、そして若松らしさを打ち出すブランド化を目指し、ブランド会議をスタートすることになりました。

ネーミング

まずはネーミングから。
いつも、色んな角度からたくさんのことを考える西瓜農家の代表 大庭治さん(以下治さん)。
『若松潮風®キャベツ』、『若松潮風®プレミアム』。次は『若松潮風®ゴールデン』な訳もなく、提案されたのは『愛』❣そう!アムールでした(笑)

愛???

しかも、フランス語???
そう!『若松潮風®プレミアム アムール』だそうです。
最初に聞いたときは、またーーーーっと思う一方、でも、意外といい名前だなと思いました。

北九州市若松区にあるひまわり畑
北九州市若松区にあるひまわり畑

北九州市若松区は海が近くフランスのプロバンス地方と似ている風景が見られるのだそうです。夏になると北九州市の花であるひまわりでいっぱいになります。そう!これはフランスよりアムール(愛)ということではなく、若松より愛をこめてということなんだ!農家さんが愛情たっぷりに育てた愛のこもった西瓜をみなさんに届ける。こうイメージできた瞬間、頭の中でイメージがまとまり、とっても、いい感じだなーと思ったのです。

名前が決まったら、全体的なイメージデザインに取りかかります。
昨年の『若松潮風®プレミアム』のイメージと合わせ、希少価値のある西瓜に負けないパッケージや販促物を考えていかなければいけません。

決まった基本ロゴ(ラベル)

若松潮風プレミアムアムール
若松潮風プレミアムアムールのデザイン案

『若松潮風®プレミアム』のロゴをベースにフランスの伝統や格式ある古い街並みを感じさせ、かつプロバンス風をプラスするイメージに仕上げたつもりです。書体に欧風ゴシックの書体を取り入れ、黄色にプラスしてゴールドを追加しました。デザインには妥協を許さない治さんとやりとりを重ね、12テイクでのOKをいただきました❣ベースデザインは1発OK、微調整のみでスムーズ完成となりました♪

若松潮風プレミアムアムール
若松潮風プレミアムアムールの基本デザインロゴ


最初はプレミアムに合わせた『アムール』の書体を使っていましたが、その後欧風チックなロゴでデザインし直しました。さらにフランス感が増したでしょうか?

リーフレット

次は営業にも活用される重要な販促ツール、リーフレットの制作です。

若松潮風プレミアムアムールのリーフレット
若松潮風プレミアムアムールのリーフレット

文章はこんな感じが良いと、なかなかに読解に苦労する手書きの文章を渡され💦

手書きの文章
慣れてくると読めました😊

イメージは絵本のような感じしてほしいとリクエストがあったため下記のようなデザインを提案すると、

若松潮風プレミアムアムールのリーフレットデザイン案
若松潮風プレミアムアムールのリーフレットデザイン案

思っていた絵本と違ったイメージだったようで(ちょっと、かわいすぎたかな?)すぐに却下。

若松潮風プレミアムアムールのリーフレットデザイン案最終
若松潮風プレミアムアムールのリーフレット最終デザイン案

次に提案したのはこの形。プロバンスをイメージして西洋の古書風にしてみました。

若松潮風プレミアムアムールの生産者様とJA北九職員様
若松潮風プレミアムアムールの生産者様とJA北九職員様

生産者の写真も撮りなおして。

若松潮風プレミアムアムールの生産者様とJA北九職員様を海をバックに加工
若松潮風プレミアムアムールの生産者様とJA北九職員様を海をバックに加工

ちょっと、加工して、若松っぽく仕上げたり…。

若松潮風プレミアムアムールのリーフレット完成
若松潮風プレミアムアムールのリーフレット完成

最終的にこの形でOKをいただきました。

パッケージ

そして、大切なパッケージ。
希少感を出すために今回は1玉箱を作成。
化粧箱は強度の面からも難しいので、オフセット印刷ではなく、フレキソ印刷、すなわち、段ボールで作ります。
段ボール印刷にはいろいろ制限があり、思ったようにデザインはできないのですが、農産物のデザインではその制限がある中で作るくらいがちょうどいいのです。細かく、かっこよすぎるデザインではなく、卸市場の中で、目立って、分かりやすく、覚えてもらいやすいデザインが大切だと考えます。

しかし、今回は消費者もギフトとして使用することを想定し、高ブランドにも対応しなくてはいけません。その辺りを加減しながらデザインを考えました。

若松潮風プレミアムアムールの一玉入パッケージ
若松潮風プレミアムアムールの一玉入パッケージ

若松潮風®シリーズに合わせ、1玉入りで基本のロゴをベースに作成しています。

若松潮風プレミアムアムールの一玉入パッケージ
若松潮風プレミアムアムールの一玉入パッケージ完成

販促物

最後に販促物。
のぼりとミニのぼり、店内用POPを制作。

若松潮風プレミアムアムールののぼりとミニのぼり
若松潮風プレミアムアムールののぼりとミニのぼり

販売するときに一目でアムールとわかるように、若松潮風®プレミアムと一緒に並べても目立つものに仕上げました。これで、ブランドとして認知され、いつまでも愛される続けることを切望しています。

地域シンポジウム

若松潮風プレミアムアムールのブランドシンポジウムの様子
若松潮風プレミアムアムールのブランドシンポジウムの様子

今回のブランド作成にあたり、治さんからの提案で今までのブランド化でお世話になった方や、地域の方を呼んでシンポジウムを開こうということになりました。

大まかなデザインが決まった6月末に、JA関係者、市場関係者、マスコミ、ご協力企業様が集まりブランド発表会を行いました。

弊社もデザインについて、説明させていただき、農産物のブランド化の必要性についてお話させていただきました。西瓜においては、極小産地なため、熊本や鳥取などの大規模産地にはかないませんが、若松を代表とするブランドとして、若松にお住まいのみなさんが誇れる農産物の一つに育っていってくれればと思います。

まとめ

最後に、JA北九若松の皆様や西瓜班の皆様、特に代表の大庭治氏には大変なご協力いただきました。本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

大庭氏がおっしゃられた「農産物のブランドが若松が活性化する呼び水になれば」という言葉どおり、若松に行くと安心でおいしい農産物があるよ!と人がたくさん集まってくれればいいなと思います。またこのブランディングなど、生産者自らの動きにより一次産業者の所得が増加し、地域でのお金の循環が活性化すると良いと思います。

最後に、マスコミに取り上げいただいている一部を掲載させていただきます。

KBCニュース様
KBCニュース様

若松潮風プレミアム アムールなどの若松西瓜はこちらで購入いただけます。

かっぱの里
福岡県北九州市若松区大字払川470-1
093-741-6070

最高に甘くておいしい『若松潮風®プレミアム アムール』。
是非、買って、食べてください♪

この記事を書いた人

tegeiku

キューブネットのデザイン担当をしています。
明るく、元気に、前向きに!!
いつも心に太陽を♪
笑うかどには福来る(*^_^*)をモットーに皆さんに喜ばれるデザインを心がけています。
ま~、笑ってればなんとかなるさっ